本編、実践編に続き、印象に残った景色などを集めた、番外編をお届けします。そこには、断崖絶壁の二つの山を結ぶ、まさに仙人が歩く場所ともいうべき橋、『歩仙橋』がありました。また、崖に石板を打ち込んで作った、山道もあります。これがかなりの迫力です。その他、動物にも出会いました。これらを番外編としてまとめましたので、引続きお楽しみください。皆様の良いご旅行の参考になれば幸いです。
天空の橋、『歩仙橋』
山道をだいぶ進んだその先に、背の高い細い山が現れ、まさにその山と山を結ぶ橋が見えてきます。山と山というより、直滑降の崖と崖を繋ぐ、不思議な空間でした。画像を見ていただくと、ミニチュアの模型の写真のような、やや非現実的な空間にも見えるのではないでしょうか。
山道を進むと、突如橋が見えてきます。
橋に向かい、急な階段を下っていきます。
橋に近づきました。不思議な光景ですね。
海抜1320m、『歩仙橋』です。
山をくりぬいた場所を通過し、橋に出ます。
これより橋を渡ります。
本物の写真ですが、ミニチュアに見えてしまいますね。それだけ凄いんです。
山が直滑降の壁になっている様子が分かると思います。
橋の真上からです。
是非お伝えしたい、支える方々のこと
この道路を繋ぐために、労働者も危険な整備されていない道を登山で登り、更に危険な崖で作業を続け、岩を削り、麓の村で集めた重たい石も担いで登ったとのことです。命がけの作業だったことが、容易に想像できます。
今でも、定期的な山道の整備や、旅行者が捨てたごみなどの清掃作業、また、山頂にあるホテルや売店の商品を運ぶために、重い荷物を担いで登山する労働者も大勢おり、変わらず命がけの労働を強いられています。こういった方々の支えのおかげで、素晴らしい景色が守られ、旅行者も身近に旅行ができるんですね。
山道で、大きな荷物を背負う少年とすれ違いました。ところどころ雨も降る寒い日でしたが、本当に重そうな荷物でした。
印象に残った深い崖
この形の山は、日本ではあまり出会えませんね。
急な崖のある山を、急な階段で下っていきます。
見上げると、崖の正体は、やはり山ですね。
滑らない様に慎重に歩く必要があります。
高所恐怖症ではありませんが、色々な意味で怖さを感じます。
階段は、水がしみ出ているところもあります。
階段を歩くと宙に浮いているかのような、かなりの迫力です。
断崖絶壁が続きます。
途中、休憩できる場所もありました。
だいぶ下ってきました。
休憩所から見上げました。山道の角度もお分かりいただけるかと。
階段は、崖に石板をさして築かれております。
黄山走破には、体力と勇気が必要です。
こんな出会いもありました
鳥の珍しい鳴き声が響き渡り、自然豊かな場所です。動きが早く、多くは記録できませんでしたが、一部がこちらです。
木から木に飛び移り、渡り歩くリスを見かけました。運よく、山道を横切ってくれました。
日本ではあまり見かけない品種の様な気もします。小鳥の集団です。
自然の造形美
自然に生まれた岩の形も、一つ一つ違う、個性を感じます。番外編ならでは、変わった岩なども紹介させていただきます。
ひと際長細い山頂です。
こちらも、親山と子山といったところでしょうか。
真ん中の辺りに、動物がよじ登っているかのような岩があります。皆様は何に見えますでしょうか。
人が石を積み上げたものだと思いますが、そもそもどうやってあの場所まで行ったのだろうか…
山頂での滞在
黄山では、半日での周遊では、時間が足りません。好ましいのは、山頂にいくつかあるホテルで1泊し、当日は夜空の星を観察したり、山の気圧に慣れる様にすることです。2日目は、運が良ければ美しい日の出を目にすることもできます。各社のツアーなどを見ると、ほとんどが山頂のホテルに宿泊する、1泊2日コースになっている様です。山小屋よりは設備も整っておりますが、あくまで山頂の宿泊所ですので、あまり清潔ともいえませんが、環境を考えますと、十分な内容です。食事などの料金設定も極めて高いため、簡単な食料の持参をお勧めします。ホテル料金は時期や部屋のタイプで異なりますが、大人数部屋で一人約5,000円、二人部屋を部屋毎予約すると一人10,000円程度の時期もあります。おおよその目安としてご覧ください。
山頂にあるホテルの一つ、四つ星の黄山白雲賓館です。
黄山白雲賓館のロビー。
後記
本編、実践編、番外編まで、お付き合いいただきましてありがとうございました。自ら7年間中国で生活した経験に基づき、また、現在も定期的に中国へ出向いておりますので、情報をアップデートしながら、今後も旅行などで活用していただけそうな情報を、加えていきたいと思います。
世界遺産はもちろんのこと、数ある観光地の中でも、特に印象に残った場所などを、順次ご紹介できればと思います。ホテル情報や、日常生活における少しお得な情報まで、色々な内容に広げていきますので、併せてご覧ください。それでは。